リンポポ州のウォーターバーグ地方

リンポポ州のウォーターバーグ（Waterberg）地方は大自然の宝庫。古代に形成された山脈、豊かな生物多様性、1000年以上も前に描かれた岩絵、重要な考古学・古生物学遺跡などに出会える同時に、アフリカの大地に広がるサバンナでは野生動物の群れや多くの野鳥、多様性に富んだ植物を観察できます。

ウォーターバーグには南アフリカの最たる魅力が凝縮されており、美しい山々や大型野生動物のビッグファイブ（ゾウ、ライオン、ヒョウ、バッファロー、サイ）、先史時代の遺跡との出会いは、ほんの一端にしか過ぎません。

ウォーターバーグにおける最大の見どころのひとつはユネスコのエコパークに登録されているウォーターバーグ生物圏保護区（Waterberg Biosphere Reserve）。ここはサバンナ地帯にある南部アフリカ唯一のエコパークで、数百万年にわたって形成された様々な岩層やサン族（ブッシュマン）の岩絵が残された重要な遺跡が点在するとともに、多様性に富んだ動物・植物相を支える低木地帯が広がっています。

ウォーターバーグは自然が奏でる絶景を楽しめることでも知られており、中でもエコパークは圧倒的な景観と出会える最適の場所として訪れる人々を魅了しています。そして、手つかずのまま残る低木地帯の自然環境は、この地域におけるエコツーリズムの台頭を後押し、今日では本格的なサファリを体験できる動物保護区が数多く整備され、ビッグファイブの観察が楽しめるようになっています。

また絶滅危惧種に指定されているケープハゲワシの世界最大の生息地とされるマブラ（Mabula）とマバリングウェ（Mabalingwe）動物保護区、マラケレ国立公園（Marakele National Park）へ足を伸ばせば、アフリカ最上級の魅力に迫ることができます。

ウォーターバーグ山脈には数千年前にサン族が暮らしていたことが判明していますが、近くのマカパン渓谷（Makapan Valley）では数百万年からヒトが存在していたことも明らかになっています。300万年前のヒト科の化石が発掘されたマカパン渓谷は、南アフリカで最も重要な考古学・古生物学遺跡に数えられています。

この地域へ訪問の際には、渓谷や国定史跡に登録された貴重な洞窟をめぐるガイド付きのツアーにもぜひご参加ください。

その他、ウォーターバーグではレファラレ（Lephalale）のモコロ・ダム（Mokolo Dam）での釣りやニルスフレイ自然保護区／モディモレ（Nylsvley Nature Reserve/Modimolle）の氾濫原でのバードウォッチング、ムックゴポン／ナブームスプロイト（Mookgophong）でのハイキングなど様々なアウトドア・アクティビティも楽しめます。

最後になりますが、ウォーターバーグは温泉地としても有名で、多くの街は温泉の周辺に発展を遂げ、ベラ・ベラ（Bela-Bela）やムップゴポンなどでは今日でも温泉が楽しめます。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
リンポポ州観光公園局（Limpopo Tourism and Parks）
電話：+27 15 290 7300
Eメール：info@golimpopo.com

◆南アフリカ国立公園局（South African National Parks）
電話：+ 27 12 428 9111
Eメール：reservations@sanparks.org

◆アクセス
ヨハネスブルグから航空機を利用してポロクワネ（Polokwane）に到着したら、N1号線をベラ・ベラ方面へ南下します。ヨハネスブルグから車を利用する際にはN1号線を北へ進み、そのままベラ・ベラまで進みます。ケープタウンからはN1号線でヨハネスブルグを経由し、そのまま北上してベラ・ベラまで進みます。ダーバンからはN3号線をレディスミス（Ladysmith）へ向かい、N11号線に乗り換えてモコパネ（Mokopane）を目指します。モコパネからはN1号線を南下してベラ・ベラへ進みます。

◆ベストシーズン
温暖な気候に恵まれているウォーターバーグは通年で楽しめます。夏（10～2月）には気温が上がりかなり暑くなることがあります。

◆周辺の見どころ
メルクリフィール（Melkrivier）にあるウォーターバーグ・サイ博物館（Waterberg Rhino Museum）、モコパネのアレンド・ディペリンク博物館（Arend Dieperink Museum）、ラスト・デ・ウィンター自然保護区（Rust De Winter Nature Reserve）、ウォーターバーグ生物圏保護区、マカパン渓谷、マブラとマバリングウェの動物保護区、マラケレ国立公園、ニルスフレイ自然保護区、ベラ・ベラの温泉

◆宿泊施設
マブラ動物保護区、マラケレ国立公園、マバリングウェ動物保護区などに様々な宿泊施設が揃っています。

◆イベント
ベラ・ベラ・ライオンマン・マウンテンバイクレース（5月）、レファラレ・ブッシュフェルド・フェスティバル（7月）、タバジンビ（Thabazimbi）の農業ショー（7月/8月）など。