南アフリカでは2019年1〜4月の期間、国内旅行市場において顕著な需要増が記録された。レジャーを目的とした国内旅行は前年同期比で59.7%増を示し、国内旅行を手軽に楽しんでもらうことに務める南アフリカ観光局にとっては、大きな功績を残す結果となった。

南アフリカ観光局のステンビソ・ドラミニ暫定CEOは「南アフリカ観光局では国内旅行の促進に向けたマーケティングキャンペーンに注力しており、今年の第1四半期において“旅行しない理由はない”と答えた人は、前年同期の20.5%から18.4%へ改善されるなど、キャンペーンの効果が見られた」と述べている。国内旅行全体の伸び率も2019年1〜4月は前年同期比11%増を記録しており、国内旅行市場が堅調に拡大していることを裏付けている。

インバウンド市場に目を向けると、2019年4月には英国やドイツをはじめとした主要マーケットで増加が見られたものの、外国からの訪問者全体では1〜4月の累計で前年同期比1.3%減に止まり、地域別では北米とアジアのみがプラス成長を記録している。

「現在の国際旅行市場を取り巻く環境を分析のうえ、我々は南アフリカにおける観光産業の拡大に向けた方策を講じており、民間セクターとも密接に連携しながら、思い出に残る南アフリカ旅行の魅力を世界に向けて自信を持って発信している」とドラミニ暫定CEOは述べた。

年末に向けて、南アフリカ観光局では米国、英国、ドイツ、インド、中国、オーストラリア、ナイジェリアの7カ国に重点を置きつつ、マーケティング活動を繰り広げていく。「昨年の南アフリカへの訪問者数は前年比で微増にとどまったものの、我々は「5-in-5」と称した観光成長戦略に則って、2021年までに外国からの訪問者をさらに400万人上乗せするとともに、国内旅行をあと100万件増やすという目標の達成に向けて邁進していく。また先頃、ラマポーザ大統領が掲げた2030年までに外国からの訪問者を2,100万人まで拡大するという目標も肝に命じておかねばならない」とドラミニ暫定CEOは加えている。

年末に向けては例年の旅行パターンに沿った格好で、ほとんどの地域で、ある程度の成長が見込まれるなど、今後の見通しは明るいものとなっている。「南アフリカは９つの州に広がる多彩な観光資源を提供する旅行目的地であり、その魅力を優れた費用対効果とともに世界に向けて発信していくことに、引き続き全力を挙げて取り組んでいく所存だ」とドラミニ暫定CEOは締めくくっている。

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