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NEWS一覧2019年5月7日インダバの開会式でハネコム観光大臣が開幕を宣言 アフリカにおける観光産業の将来を楽観視

インダバの開会式でハネコム観光大臣が開幕を宣言 アフリカにおける観光産業の将来を楽観視

アフリカ大陸は2030年までに年間2,100万人の外国人旅行者を迎える準備を整えているか、と開会式の参列者に問いかけたハネコム観光大臣は、言うまでもなく答えはイエスであると自答した。

南アフリカのデレク・ハネコム観光大臣は5月2日、ダーバン国際コンベンションセンターで催されたAfrica’s Travel Indaba(インダバ)の開会式において、1,000人を超える出展者と1,500人以上のバイヤーを歓迎するとともに、アフリカの観光産業の発展に向けての意気込みと楽観的観測を示した。

国連世界観光機関(UNWTO)は2030年までに世界全体の国際観光客は年間18億人に達するとともに、アフリカが全体に占める割合は現在の5%から7%へ増加すると予測。これは現時点のおよそ2倍となる1億2,600万人に相当する。

ハネコム大臣はこの目標を達成するには年平均5.4%の成長率が求められると述べたうえで、「我々はこれを実現するための準備を整えているか?」との問い掛けに対して「答えは言うまでもなくイエスで、我々は万全の態勢を備えている」との自信を示した。

南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は今年2月の施政方針演説の中で、2018年に1,050万人だった南アフリカへの国際観光客を2030年までに2,100万人へと増やす目標値を提示。これに対してハネコム観光大臣は達成可能な数字であるとの見方を示したうえで「この手強い目標は南アフリカ国内で新たに200万件もの雇用を創出する潜在性を秘めており、今年のインダバが目標達成を後押しするのは言うまでのない」と述べている。

 

アフリカの真実を伝える

アフリカの魅力を語り伝えるイベントとして定着しているインダバでは今年、「アフリカのストーリーは、あなたの成功物語(Africa’s Stories, Your Success)」というテーマを掲げ、アフリカに関するストーリーとそこで収めた成功を語り伝えることの重要性を改めて強調。「アフリカの現状が正しく伝えられていない。我々はアフリカの未来に向けて、真のストーリーを伝えていかなければならない」とハネコム観光大臣は述べている。

 

アフリカ諸国の間における協力態勢を改善する必要性

ハネコム大臣は各国のリーダーへアフリカ連合の「アジェンダ2063」の推進を呼びかけるとともに、とりわけ向こう数年以内にビザ発給要件の緩和・撤廃を速やかに進め、アフリカ大陸内における人々の移動の自由を実現することの必要性を訴えるとともに、「アフリカの著しい経済成長と中産階級の規模拡大は大陸内での観光に、またとない成長の機会をもたらしており、これを最大限に活用するためにも各国間での連携を改善・強化していく必要がある」と述べた。

 

責任ある観光に求められる気候変動問題への取り組み

先頃、モザンビークをはじめジンバブエ、マラウィ、南アフリカ東沿岸部に深刻な被害をもたらした気候変動を示す予兆は、観光セクターにも大きな影響をおよぼすとされ、責任ある観光の促進が急務であることを浮き彫りにしている。「責任ある観光を実践しなければならないのは明白で、自然環境の保全に向けた取り組みを精力的に展開することが求められている。観光産業は人々に利益を継続した利益をもたらさねばならない」とハネコム大臣は述べている。

先頃のサイクロンの被災者への支援活動として、インダバ参加者の登録受付エリアの一画には寄付金を募るための特設デスクが配置された。集められた寄付金は慎重に選ばれた非営利団体を通じて被災者への支援に向けて適切に活用される。「観光産業に従事する一人ひとりがウブントゥ(思いやり、絆を意味するズールー語)の精神に則って、心を開き被災者への支援の手を差し伸べてくれることを願っている」とハネコム大臣は支援を呼びかけた。

南アフリカ初の民主的選挙で大統領に選出されたネルソン・マンデラは、民主化後に開催された最初のインダバの開会式において「観光は自然と人類による最も公平かつ有益な触れ合いを生み、自然遺産を保護するための資源をもたらすと同時に、南アフリカ経済において重要かつ貴重な貢献を果たしている」と述べましたが、ハネコム大臣は「この言葉は24年経った今でも観光セクター全体に響きわたっている」と述べている。

 

アフリカの観光産業について

ハネコム大臣は事実に基づいたアフリカの観光に関する数字を紐解きながら、将来を楽観視する根拠を示した。

  • 2018年、アフリカを訪れた国際観光客は6,700万人を記録。
  • これはアフリカでエボラ感染が広がった2017年と比べると約1,400万人増。
  • 7%の成長率は世界平均の6%を上回る。
  • 世界全体の国際観光客に占めるアフリカの割合は5%に相当。
  • エチオピアはアフリカで最も急速な旅行経済成長率となる48.6%を記録。急成長の要因として、ハネコム大臣はエチオピア航空が提供する上質なサービスと政府によるビザ発給要件の緩和を挙げたうえで「これはアフリカ諸国、とりわけ南アフリカが多くを学ぶべきもの」と加えている。
  • 次いで成長率37%を記録したケニアは初めて年間訪問者数200万人を突破した。
  • 観光産業が直接および間接的にアフリカ全体のGDPに寄与する割合は2018年に8.5%を記録し、大陸全体の雇用の6.7%に相当する2,400万件以上の雇用機会を創出。

これらは全般的に印象的な数字ではあるものの、アフリカ全体のGDPに占める観光の割合は世界平均の10.4%を大きく下回っており、「これは実現に至っていない潜在成長性が多く残されていることを意味している」と述べている。

なお、今年のインダバではアフリカ有数の観光資源が披露される好評のスピードマーケティング・セッションをはじめ、以下のような様々な催しが繰り広げられる。

  • アフリカ有数のビジネスイベント・トレードショー「ミーティングス・アフリカ」で好評の「グリーンスタンド・アワード」をインダバで初めて実施
  • ダーバン出身のアーチストが手がけたストリートアートの壁画の披露式典
  • 南アフリカの国内旅行プロモーション「Sho’t Left」の2019トラベルウィーク開始式
  • 南アフリカの宿泊施設格付け機関TGCSA(Tourism Grading Council of South Africa)の展示スタンドに併設され、快適かつ贅沢極まりない観光関連プロダクトが一堂に会する「Laps of Luxuryパビリオン」

 

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