Spot 南アフリカ観光スポット

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魔法をかけられた山が連なる東ケープ州のホグスバック

東ケープ州アマトール(Amathole)山脈の一画にある小さな街、ホグスバック(Hogsback)の名称は、3つの山に連なる稜線がイノシシの背と似ていることに由来しています。美術工芸品で知られるこの街は、多くの写真家や自然愛好家に愛されるとともに、ハネムーナー向けのロマンチックな隠れ家としても人気を博しています。

アリス(Alice)から東ケープ州のホグスバックに向かって、アマトール山脈の幻想的な冬の霧の中を車で進むと、異次元空間に迷い込んだかのような錯覚に陥ってしまいます。南アフリカ出身の作家J.R.R.トールキンが描いたファンタジーの世界、中つ国(指輪物語などの作品の舞台)と東ケープの森の奥深くにあるこの小さな村の類似性を多くの人が指摘していますが、その理由には様々な説があります。

一説によるとトールキンの息子がイギリス空軍の将校としてこの地で従軍し、ホグスバックのスケッチを描いて父親に送ったからではないか、とされています。

実際にどうだったのかは重要ではありません。この村に足を踏み入れたら、1時間も経たないうちに森の中に妖精やトロール、エルフ、魔法使いが潜んでいるに違いない、と感じ始めるに違いありません。

ホグスバックにはアーミネル(Arminel)、アウェイ・ウィズ・ザ・フェアリーズ(Away with the Fairies)、エコ・シュライン(Eco-Shrine)、キャメロット(Camelot)、ロスローリエン(Lothlorien)、キングズ・ロッジ(King’s Lodge)、ナットウッズ(Nutwoods)といったチャーミングな名称の宿泊施設が揃っています。

魅惑的な森の中へ進むと、おとぎ話の世界が広がっています。ここでの散歩は気軽に楽しめるものから長距離でタフなアドベンチャー・コースまで様々な選択肢があり、それぞれに難度が明示されています。

ここでは旅行の記念品として、村の職人から杖を購入するのが習慣になっています。

エコ・シュラインを訪問の際は、門で天使に挨拶してから迷路のような道を進み、フェアリー・リアルム(Fairy Realm=(妖精界)と名付けられた400メートルの曲がりくねった庭園の道を歩きながら珍しいオオハネナガインコを探して、魔法の力を体感しましょう。

この山脈はコサ族の神聖な場所でもあり、顔を装飾する際に使用する赤粘土にちなんで、コサ族はこの辺りをカビンボラ(Qabimbola)と呼んでいました。山の霧が晴れると美しい滝や渓谷、そして南アフリカで最も称賛される森の要塞の景観が一望できます。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
ホグスバック観光案内センター(Hogsback Information Centre)
電話:+27 45 962 1245

エコ・シュライン
電話:+27 45 962 1136

◆アクセス
R345号線でアリスから北へ約30kmの地点にあるアマトール山脈を目指します。ホグスバックはイースト・ロンドン(East London)から西へ約180kmの地点にあります。

◆ベストシーズン
森の中にあるホグスバックには季節によって異なる魅力があり、年間を通じて楽しめます。

◆ツアー
ガーデンツアーはホグスバックで人気のツアー。ホグスバック・アート&クラフト・トレイル(Hogsback Arts and Crafts Trail)は数日を費やしながら楽しめます。

◆周辺情報
ホグスバックへは車を利用するのが最も便利。村に着いた後、ほとんどの見どころへは宿泊施設から歩いて行ける距離にあります。

◆料金
宿泊施設は、一人あたり約400ランド(自炊の場合)から800ランド(B&B)で季節によって変動します。

◆滞在期間
気軽なハイキングなら2日で楽しめます。森の中を本格的に散策するには4日間以上が必要。

◆持ち物
歩きやすく履き慣れたウォーキングシューズ。

◆宿泊施設
バックパッカー向けはアウェイ・ウィズ・ザ・フェアリーズ、観光客向けには様々な自炊式の施設、B&B、カントリーホテルがあります。

◆食事
地元で人気のハッピー・ホグス(Happy Hogs)、アーミネル(Arminel)、ホグスバック・イン(Hogsback Inn)では美味しいパブ料理を、ナットウッズ、ライトハウス・ランチ(Lighthouse Ranch)では高級料理が楽しめます。

◆イベント
7月のクリスマスフェスティバル(Christmas in July Festival)がホグスバックで7月下旬に開催されます。また10月の第1週にはスプリングフェスティバルが開催されます。

◆おすすめの買物アイテム
ホグスバック名産の美術工芸品。地元で作られた杖がおすすめ。

★ご存知ですか?

古くから残るホッグスバックの庭園の多くは、イングランドの庭園をお手本にしています。