Spot 南アフリカ観光スポット

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グラーフライネでグレートカルー地方の魅力に迫る

サンデーズ川(Sundays River)が曲がりくねる地点に位置するカルー(Karoo)地方の街、グラーフライネ(Graaf-Reinet)は南アフリカで4番目に古い入植地で、2世紀以上にわたって旅人や冒険家、探鉱者を迎え入れてきました。そして現在、この街は観光と畜産、伝統農業の発展に伴い活況を呈しています。

グラーフライネは1786年に誕生して以来、2世紀以上にわたって半乾燥砂漠地帯が広がるカルー地方で、オアシスの恵みを旅人に提供してきました。

このスタイリッシュな街には少なくとも200棟もの歴史的建造物、修復によってほぼ原型を留めるビクトリア朝以前の住宅、過去の歴史を讃える博物館やギャラリーが数多く点在しています。

弧を描くサンデーズ川に囲まれたグラーフライネは、カムデブー国立公園(Camdeboo National Park)の高台から一望できます。ここからは荒廃の谷(Valley of Desolation)を見渡すことができ、グレートカルー(Great Karoo)地方が魅せる壮大なスケールを体感できます。

東ケープ州の西端に位置するこの街は、汎アフリカ会議の創設者でアパルトヘイト政策により1960年代のほとんどをロベン島(Robben Island)で過ごした雄弁かつカリスマ性に富んだロバート・ソブクウェをはじめとした多数の著名人を輩出しました。億万長者のアントン・ルパートもグラーフライネ出身で、活気に満ちた生まれ故郷の復興と発展に尽力しました。

現在、グラーフライネでは観光に加えて、メリノヒツジやモヘアを産む「白い金」と言われるアンゴラヤギなどの畜産が主力産業を構成しています。

グラーフ・ライネの中心部には英国のソールズベリー大聖堂とよく似たビクトリア・ゴシック様式のオランダ改革聖母教会(Dutch Reformed Mother Church)が荘厳な姿を魅せています。建築に際しては地元の農民が全ての石を切り出し寄贈しました。

酒豪や軍隊ファン、怪奇マニアの関心を引くのは、南アフリカ戦争(アングロ・ボーア戦争)中に英国軍歩兵連隊のコールドストリームガーズ近衛師団をもてなしていたグラーフライネ・クラブ(Graaff-Reinet Club)。

多くの血が流れた植民地戦争の終わり、コールドストリームガーズの兵士たちがこのクラブに繰り出して、どんちゃん騒ぎを繰り広げたため、バーが銃弾で穴だらけになったという逸話が語り継がれています。それにもかかわらず、今尚グラーフライネ・クラブではコールドストリームガーズの現役隊員を歓迎し続けています。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
グラーフライネ観光局
電話:+27 49 892 4248
Eメール:info@graaffreinet.co.za

◆アクセス
グラーフライネはN9号線上、東ケープ州のミデルブルグ(Middelburg)とアバディーン(Aberdeen)の中間に位置しています。

◆ベストシーズン
秋(4~5月)と春(9~10月)に加えてアロエと雪が楽しめる真冬(6~7月)もおすすめ。

◆周辺のおすすめ
車で1時間ほどのニュウ・ベセスダ(Nieu Bethesda)村や南へ56km行ったアバディーン村。クラドック(Cradock)とマウンテンゼブラ国立公園(Mountain Zebra National Park)は東へ130kmの地点にあります。

◆おすすめのツアー
カルー・コネクション社(Karoo Connections)ではカムデブー国立公園や荒廃の谷(Valley of Desolation)へのツアーや市内観光を提供しています。

◆料金
自炊式の宿泊施設やファームステイ、B&Bには比較的手頃な価格で滞在できます。カルー地方のほとんどの宿泊施設は割安な料金で泊まれます。

◆滞在期間
できれば1週間。ニュウ・ベセスダ、アバディーン、東のクラドックにあるマウンテンゼブラ国立公園など、日帰りのドライブで楽しめる見どころが数多くあります。

◆持ち物
冬はとても寒く、夏はとても暑くなります。季節に応じた服装を揃えておくこと。

◆宿泊施設
この地域で利用可能な宿泊施設はグラーフライネ観光局がアドバイスしてくれます。

◆食事
名物は赤身の肉で、特にカルー産ラム肉が有名。ベジタリアンにも喜んでもらえるごちそうも見つかります。

◆おすすめのイベント
カルー地方の農業見本市で9月に開催されるグラーフライネ・カルー・ルス・フェスティバル(Graaff-Reinet Karoo Lus Festival)には毎年、国内外から多くの参加者が訪れます。

◆おすすめの買物アイテム
寒い冬の夜に適した羊毛スリッパや、道中のスナックに最適なクードゥーのビルトン(獣肉ジャーキー)がおすすめ。

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★ご存知ですか?

グラーフライネは国立公園に囲まれた南アフリカで唯一の街です。