Spot 南アフリカ観光スポット

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バソト文化村でソト族が育む伝統文化に触れる

南アフリカに息づく伝統文化と息をのむほど美しい絶景の両方を一度に体験したい人にとって、フリーステート州のバソト文化村は見逃せません。

フリーステート州のゴールデンゲート・ハイランド国立公園にあるバソト文化村は、南アフリカで育まれた伝統文化に出会えるユニークな施設。この村を訪れる人々はソト族による心からのもてなしで歓迎されるとともに、伝統美術や工芸品、村人たちの生活について学ぶことができます。

バソト文化村での体験は一生の思い出として心に刻まれるに違いありません。この村はレストキャンプとして開放されており、16世紀から現代の家屋のレプリカを併設しながら、18世紀当時のソト族の暮らしを再現しています。「リテマ(litema)」と称されるソト族によって描かれた美しい壁画も鑑賞できます。

ソト族の文化の変遷は教科書よりも、村に併設された家屋のレプリカを見て回ることでしっかりと学べます。来訪者には村で醸造された地ビールや食事がふるまわれるとともに、伝統的な踊りの披露や村の長老たちとの面会、伝統手工芸品の制作過程の見学などが体験でき、ソト族が育む本物の伝統文化を家族や友人と一緒に楽しめる施設となっています。

ここで過ごした時間を思い出に残せるよう、村で作られたもののほとんどがフリーステート州各地からの商品と並んで販売されています。伝統が息づく村には目を見張るほどの才能を持った職人が存在し、脈々と受け継がれた伝統技術と地産の材料を用いて陶器や織物、ビーズ細工、草で編んだ帽子、マットや籠などを自宅で作り上げています。気に入った手工芸品はその場で購入できるのはもちろん、魔法の手を持つ職人たちと実際に出会うことも可能です。

感動を味わえる国を旅すると記念品を購入したくなるもの。バソト文化村で販売されている商品には「シュウェシュウェ(shweshwe)」と呼ばれる布製のクッションカバーやテーブルクロス、衣類があります。このシュウェシュウェはアハナング・バソト・プロジェクト(Ahanang Basotho Project)に参加する女性の手によって製造されているもの。またボラタ・ポッタリー・プロジェクト(Bolata Pottery Project)では地元の土を材料とする伝統的な壺や皿、レトウェネング・グラス・プロジェクト(Letweneng Grass Project)では村に伝わる織物技法によるバッグや床マット、籠を製造販売しています。さらにレセディ・アート&クラフト(Lesedi Arts and Crafts)ではビーズ製の食器類やバッグ、ネクタイなどを手がけており、タバ=ボシウ・プロジェクト(Thaba-Bosiu Project)では「disiu」と呼ばれる保存用の大型の籠を製造。この籠は古くから穀物の貯蔵やビールをこす際に使用されています。

ソト族を象徴する円錐形の帽子「モコロトロ(mokorotlo)」も村で購入できます。この帽子は日よけだけでなく、文化的祭事が催される際にも着用されています。また優れたデザインと鮮やかな色彩を兼ね備えたソト族の伝統的毛布も必見のアイテム。村では目的の異なる儀式に応じて様々な方法で身に纏われています。

南アフリカで異文化と触れ合う冒険の旅を体験したいなら、ソト族が育む伝統文化との出会いは生涯忘れることのない思い出となるに違いありません。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
バソト文化村
電話:+27 58 721 0300

◆アクセス
車でハリスミス(Harrismith)および国道3号線から55km。マルティ=ドラケンスバーグ・ルート沿いに位置しており、ピーターマリッツバーグ(Pietermaritzberg)から350km、ブルームフォンテーン(Bloemfontein)からは330km、ヨハネスブルグからは320kmの地点に位置しています。

◆周辺のおすすめ
ハーブの専門家が案内するウォーキング・トレイルでは草原に自生し、治療や儀式で用いられる草、根、ハーブ、葉、樹皮などに関する知識が学べます。

◆おすすめのツアー
博物館でのガイド付きツアーは毎日午前9時から午後3時30分まで催行されています。事前の予約をおすすめします。

◆料金
バソト文化村のガイド付きツアーは大人70ランド、子供(6歳から16歳まで)40ランド。所用時間は約45分となります。

◆宿泊場所
バソト文化村では手頃な宿泊料金が提供されています。またゴールデンゲート・ハイランド国立公園や近隣のクラレンス(Clarens)には洗練された高級宿泊施設も揃っています。

◆食事
バソト文化村ではモトホ(motoho=ソルガムで作ったお粥)やディパディ(dipadi=トウモロコシの粉に少量の塩と砂糖を加えて焼いたもの)といった伝統料理が味わえます(要予約)。

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★ご存知ですか?

伝統が息づくバソト文化村では、見知らぬ人が近付いてくると見張り番が音楽を奏でて村人に注意を呼びかけます。