ヴィッツ美術館

南アフリカの9つの州には優れた芸術作品を取り扱うアートギャラリーが数多くありますが、ヨハネスブルグ中心部にあるヴィッツ美術館（Wits Art Museum）は、権威ある賞にも輝いているアフリカ大陸有数のアート・コレクションを誇る美術館。ヨハネスブルグを訪れる際にはぜひ足を伸ばしてみてください。

ヨハネスブルグを象徴するネルソン・マンデラ橋を近くに望むヴィッツ美術館は、ダウンタウンの一画を占める活気に満ちたブラームフォンテーンの中心に位置しています。この美術館にはクラシックからモダン、コンテンポラリーアートまで、アフリカ全土から集められた多彩なアフリカの芸術作品が展示されています。

館内はいくつものギャラリーで構成されていますが、まずはガートルード・ポセル・コア・ギャラリー（Gertrude Posel Core Galley）に立ち寄り、グッゲンハイム美術館を彷彿とさせるらせん状の傾斜を上って、中二階にある上品なメザニン・ギャラリー（Mezzanine Gallery）へ進んでください。その後、エレガントな造りの階段を降りていくと地上階ギャラリー（Strip and Basement Gallery）に並ぶ数々の作品が観られます。美術館は全館車椅子で回ることができます。

美術館に隣接するヴィッツ・ウォーターズランド大学（通称ヴィッツ）は1920年代終わりから世界屈指の芸術作品を収集しており、南アフリカはもちろん西アフリカや中央アフリカの貴重な芸術作品など、他で目にすることのできない作品の数々が並んでいます。

南アフリカの鉱山が記された古い地図や工作物をはじめ、古代の人々が儀式の際に用いた仮面や写真、絵画、タペストリー、彫刻、版画など多様な作品が所狭しと展示されており、まるでタイムスリップしたかのような気分が味わえます。

時間に余裕があればレクチャーに参加したり、映画や音楽・アートのパフォーマンス観賞なども楽しめます。また週末には大人や子供、家族連れなどを対象に「walkabouts」と称された徒歩によるツアーが催行されるとともに、気軽に参加できる「Drop-in drawing classes」と呼ばれる絵画教室も毎月開催。一息入れたくなったらWAMカフェで街の風景を眺めながら食事や飲み物も楽しめます。

ヴィッツ美術館には地元はもちろん、世界各国から多くの人が来館します。美術館を訪れる際には“Red Bus”の愛称で知られるオープントップの市内観光バスが便利です。常設展に加えて特別展示が年に8〜10回は催されているので、訪れるたびに心動かされる新たな感動に出会えるとともに、アフリカの芸術作品が集まるアフリカ大陸最高峰の美術館と称される理由が分かるに違いありません。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
ヴィッツ美術館
電話：+27 11 717 1365
Eメール：info.wam@wits.ac.za

◆アクセス
車、ターコイズ線のレア・ヴァヤ・バス（Rea Vaya bus）、パーク駅行きのハウトレインなどをご利用ください。

◆訪問時間
水曜から日曜の午前10時から午後4時。

◆周辺地域
ブラームフォンテーンとニュータウンにはマーケットシアター、メリー・フィツジェラルド広場、ミュージアムアフリカ、コンスティテューションヒル、ヨハネスブルグ・シアターコンプレックスなど、歴史や文化にまつわる施設が点在しています。

◆おすすめツアー
ヨハネスブルグ市内を走る赤い観光バスによるツアー。ウィッツ美術館を含む市内の名所12カ所を巡ります。

◆周辺情報
美術館は徒歩で回れます。車椅子や介助犬にも配慮された設計が施されています。

◆料金
入場無料。

◆宿泊施設
デコルテ通り（De Korte Street）近くにあるホテル・ラムヌ（The Hotel Lamunu）は周辺の散策にも便利なロケーションにあり、手頃な料金で快適に過ごせます。

◆食事
WAMカフェでは上質な料理が味わえます。ビクトリア朝時代の建物が残るデビアス通り（6 De Beer Street）にあるビストロ、カフェ・デ・ラ・ヴィ（Café de la Vie）もおすすめ。

◆イベント
ブラームフォンテーンでは毎週土曜に開催される人気のネイバーグッズ・マーケット（Neighbourgoods Market）を始め、デザインショップやギャラリーが軒を連ねる70ユタ（70 Juta）、ヴィッツ・オリジンズ・センター（Wits Origins Centre）、コンスティテューションヒル（Constitution Hill）など数多くの見どころが揃っています。

◆おすすめの買物アイテム
過去に開催された展覧会のプログラム。