Spot 南アフリカ観光スポット

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ドラケンスバーグ体験ルート

ドラケンスバーグ体験ルートから望む ジャイアンツ・キャッスル © Image courtesy Caitlin

ドラケンスバーグ体験ルートの一画を構成するジャイアンツ・キャッスルは、アフリカ大陸で最も歴史のある自然保護区のひとつで、設立当初の主たる目的はこの地域に生息していたオオカモシカの群れの保護でした。今日、ドラケンスバーグは冒険好きな旅人の間でハイキング&トレイリングのパラダイスとして注目を集めています。

ドラケンスバーグ体験ルートのスタート地点となるクワズールー・ナタール州のミッドランズ地方からはウカシャンバ(ズールー語で槍の障壁)と称される岩山の頂を望むことができます。ここではボーア戦争の際に戦場となったスピオンコップやフォートダーンフォード、ウィンストン・チャーチルが拘束されたフレーレといった地名を目にすることになります。

ドラケンスバーグ体験ルートでのハイライトのひとつは、ノーザンバーグ地方に位置するロイヤルナタール国立公園のテンデレ・キャンプからの絶景。そしてドラケンスバーグ山脈は世界で二番目の落差(947m)を誇るツゲラ滝を擁しており、急斜面の断層を細長く筋状に落下するツゲラ川の水流の景観も楽しめます。

南側にはジャイアンツ・キャッスルの玄武岩の層崖が威風堂々とそびえ立つ姿が広がり、崖の側面に流れる雲が幻想的な風景を演出します。そして少し視線を変えれば、“トウモロコシの実を挽く年老いた女性”という少し変わった名称を持つドラケンスバーグ山脈の最高峰のひとつ、 “オールドウーマン・グラインディングコーン”を見ることができます。

ドラケンスバーグ山脈を構成する山々には風貌、水流や気候によって形成された姿に応じて「カテドラルズピーク(大聖堂のてっぺん)」や「デビルズトゥース(悪魔の歯)」「シャンペンキャッスル(シャンペンの城)」、「モンクスカウル(修道士の僧衣)」、「ザ・センチネル(見張り兵)」といったユニークな名前が付けられており、それぞれの山の魅力となっています。

ドラケンスバーグでは美しい自然に加えて、とても貴重な文化的遺産が数多く存在しています。岩壁が覆いかぶさる場所の多くではブッシュマン(サン族)によるロックアート(岩絵)を目にすることができます。その作品数は35,000点にのぼると推定されており、この山脈一帯は“世界最高の屋外アートギャラリー”とも言われています。

またドラケンスバーグを訪れる際に見逃せないのは、世界最高峰と評される「ドラケンスバーグ少年合唱団」による水曜日のコンサート。荘厳な山々を背景に聞く天使の歌声は一生の思い出として心に刻まれるに違いありません。

ドラケンスバーグに連なる山々は起伏のある放牧地や固有種の生物を保護し、膨大な量の水を蓄えるといった非常に重要な役割を果たしていることから、この地域は2000年にユネスコの世界複合遺産(自然・文化)として登録されています。

ドラケンスバーグでは数多く点在する村の探索やそこで生活を営む人々との出会い、トレイリング、ハイキングなど、数日の時間を費やして体験したいツアーが豊富に揃っています。

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★ご存知ですか?

ドラケンスバーグ山脈周辺のアンダーバーグ地方の丘陵地帯では、南アフリカ有数の野外コンサートとして知られる「スプラッシー・フェン音楽フェスティバル(http://www.splashyfen.co.za)」が毎年4・5月に開催されています。