ノースウェスト州のマウンテン・サンクチュアリ・パーク

マハリスバーグ（Magaliesberg）山脈に広がる自然の魅力に触れるにはハイキングやサイクリング、ウォーキングが最適。原始時代に形成された岩のプール、固有動物、古代に形成された岩石層、葉で作られた天蓋などを目にすればマウンテン・サンクチュアリ・パーク（Mountain Sanctuary Park）の虜となるに違いありません。

私営自然保護区であるマウンテン・サンクチュアリ・パークは、ヨハネスブルグから1時間ほどの古代に形成されたマハリスバーグ山脈の中にひっそりと佇んでいます。

数百万年前に形成された岩石層は、原始時代に岩のプールを作り上げるとともに固有植物に覆われたエデンの楽園を誕生させ、都市生活に疲れた訪問者の心身を癒やす存在となっています。

岩の多い地形はマウンテンバイクやトレイルランニングに適しており、初心者から上級者向けの様々なコースが整備されています。初心者へのおすすめはバーナーズヴレイ・ロード（Barnardsvlei Road）。また高度な体力が要求されるブリーズ・ネック・マウンテン・パス（Breedt’s Neck Mountain Pass）では上級者の度胸が試されます。全長12kmの過酷なトレイルは毎年開催されるマハリス・モンスター・マウンテンバイクレース（Magalies Monster Mountain Bike Race）のコースの一部としても使用されています。

ハイキングも人気のアクティビティで、10平方キロメートルの敷地を縦横無尽に通る15分から8時間までの様々なコースが設けられています。

ハイキングやサイクリングの後は、絵に描いたような美しい渓谷が見下せるスイミングプールへ。疲れた体を冷まし和んだら、地元の人々を真似て、南アフリカ伝統のブルボス（スパイスが効いたソーセージ）をブラーイ（南アフリカ流バーベキュー）で味わってください。

木陰で本を読みながら、静寂な時間を過ごすのがマウンテン・サンクチュアリ・パークでの至極の贅沢。静かに寛いでいるとクリップスプリンガー（レイヨウの小型種）やサル、ジャッカル、イボイノシシに加え、多彩な野鳥や蝶などの固有生物に出会えるかもしれません。

ぜひ一度は訪れていただきたい場所ではありますが、多くの人はここの魅力に完全にハマってしまうので、少なくとも数日間の滞在を計画することが肝心です。

高いところが好きなら、アブセイルを体験できるところも多数ありますが、ガイドを手配し必要な道具を揃えておくことが必要です。サンクチュアリ内では指定された場所でロッククライミングも楽しめます。

マウンテン・サンクチュアリ・パークを訪れた人は、とても満足した体験談の中で「ここでリラックスできない人は、医者による診断が必要」と語ったとか！

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
マウンテン・サンクチュアリ・パーク
電話： +27 14 534 0114
Eメール： owen@mountain-sanctuary.co.za

◆アクセス
ヨハネスブルグからはR512号線でランセリア（Lanseria）方面へ向かい、ブルーデールストローム（Broederstroom）のT字路を左折し、ピーカンウッド（Pecanwood）を過ぎたら、右折してサンシティ（Sun City）／ブリッツ（Brits）方面への道路に入ります。しばらく進み右手にエンゲン（Engen）のガソリンスタンドがある十字路を左折し、サンシティ方面に向かいます。道なりに約38km進みながらマジャカネング（Majakaneng）、ムーイヌーイ（Mooinooi）、バッフェルスプアルト（Buffelspoort）を通過していきます。バッフェルスプアルトを過ぎた後に三叉路を左折し、そのまま10kmほど行ったあたりを左折してマーンハールラント（Maanhaarrand）へ向かいます。その後はマウンテン・サンクチュアリ・パークの標識に従って進んでください。最後の2.5kmの道のりはタール舗装となっています。

◆周辺のおすすめ
美しい岩石層が見られるペルデルワーテル・グロート（Perderwater Groot）やファウンテンプール（Fountain Pools）での探索。山の中を歩いたり、冷たい小川や岩のプールでひと泳ぎしながらのんびりと時間を過ごせます。

◆おすすめのツアー
「人類のゆりかご（Cradle of Humankind）」で人類のルーツに触れてみましょう。ここにある石灰岩の洞窟からは、いにしえのヒト科の動物の化石が発見されています。

◆周辺の散策
いったん到着すれば、帰るまで車は必要ありません。ここでは徒歩、乗馬、ハイキングが移動の手段となります。

◆料金
車1台につき一律20ランドの入場料が必要。大人ひとり1泊あたりの宿泊料金は丸太小屋で400ランド、シャレーは350ランド、キャンプ場は80ランド。日帰り利用は大人50ランドとなります。季節によって様々な特典も用意されているので、予約の際はウェブサイトを確認しましょう。

◆滞在時間
自然が奏でるこの公園の静けさや動物の夜のささやきを楽しむには、少なくとも2泊が必要。日帰りでも訪れる価値はあります。

◆持ち物
荷物は軽くまとめ、日よけの帽子、歩き慣れたウォーキングシューズ、日焼け止め、飲料水ボトル、カメラは揃えておくこと。

◆宿泊施設
自炊式のシャレーや丸太小屋などの3ツ星の宿泊施設には、渓谷の美しい景色が見下ろせる地点に設けられているものもあり、ブラーイ施設や室内の暖炉も備わっています。広々としたキャンプ場ではテントを張ったりトレーラーハウスを停泊することができます。

◆おすすめのイベント
マガリス・モンスター・マウンテンバイクレース（Magalies Monster Mountain Bike Race）は毎年5月に開催されています。

◆おすすめの買物アイテム
ハートビーズポート・ダム・ルート（Hartbeespoort Dam Route）沿いには陶器やアクセサリー、クリスタル製品、彫刻、その他の民芸品を販売する露店が多数並んでいます。