Spot 南アフリカ観光スポット

Spot 南アフリカ観光スポット

海面へ恐ろしい顔を現わす!ホホジロザメの「エア・ジョーズ」

獲物を捕らえる際に水面にどう猛な姿を現わすホホジロザメは、ケープタウンの南東に位置するファルスべい沖のシールアイランド付近でしかほとんど観察することができません。この圧巻の自然現象と出会えるベストシーズンは、ケープオットセイの赤ちゃんが数多く生息する4月中旬から9月中旬となります。

ファルスベイではボートによる「エア・ジョーズ」体験ツアーが催行されており、運が良ければ体長3.0〜3.8メートルものサメが獲物を捕獲する際に、海の中から水面へ跳ね出る瞬間「エア・ジョーズ」を観ることができます。まるで食前の空中体操のようなこの海面ジャンプですが、「餌」となるのはケープオットセイの赤ちゃん。岸から5㎞ほどの沖合に浮かぶシールアイランドには6万頭以上のオットセイが生息しています。
冬の時期、南半球では魚の数が減ることから、ホホジロザメにとってオットセイの赤ちゃんが獲物として狙われるのです。サメにとってシールアイランドは「食べ放題ビュッフェ」以上に魅力的で、高さ25メートルから険しく切り立った島の岩壁は、サメが攻撃を仕掛ける際に絶好の発射台となります。サメは海底と区別しにくい腹部の白と背部のグレーから成る彩色でカムフラージュしながら、40㎞を上回る速度で水面に向かってロケットの弾道のように泳ぎます。そしてフィニッシュは、海面から高さ2〜3メートルほど飛び跳ねての宙返り。そんな激しいサメの攻撃ですが成功率は50%程度で、水中での驚異的な機敏さを活かしてオットセイはサメの襲撃から逃れるのです。

海中から水面へと恐ろしい姿を現わすホホジロザメを撮らえた映画「ジョーズ」は、世界中で大ヒットとなり、映画公開から数十年以上が経過した今でも、あの迫りくる音楽とホホジロザメの映像は怖いですよね。「エア・ジョーズ」体験ツアーで人間がサメに襲われることはありませんので、映画さながらの迫力あるシーンを目撃したい方はツアーに参加してみてはいかがでしょうか。

★ご存知ですか?

数年ほど前に、サメの観察ツアーを催していた旅行会社スタッフが、サメは鼻を触られると動けなくなることを偶然に発見しました。