リットフレイ自然保護区
リットフレイ自然保護区はツワネに隠された宝物ではありますが、ピクニックをはじめバードウォッチングやサイクリング、乗馬などが楽しめる場所として、地元では広く知られるとともに多くの愛情が寄せられています。大都市のすぐ側に美しい草原と樹木が生い茂るサバンナが巨大なダムを取り囲むように広がる風景に多くの人が驚くのも不思議ではありません。
プレトリア(ツワネとも称されます)の南側に位置するリットフレイ自然保護区は、都会の喧騒から離れて緑と水に覆われた穏やかな自然環境の下でくつろぐのにうってつけの場所です
リットフレイ自然保護区の中央にダムが設けられているのは広く知られていますが、プレトリアの飲料水の20%を供給するこのダムには少し悲しい過去があります。世界恐慌の頃、ダムの建設のために集められた労働者たちは僅か4シリングの日当で働かされました。これは生活に必要な額には到底およびませんが、職を求める人々は引きも切らずにやって来ました。
土を運び出す際はロバに荷車を引かせていたため、未だにロバの蹄鉄を見かけることがあります。しかしここを訪れる理由ははそんなことではありません。人々は安らぎを求めるとともにサイや素早い足で逃げるヒョウ、バッファロー、オジロヌー、ブレスボック(先祖はヤン・スマッツ将軍の農場にいた)、シマウマ、ウォーターバック、リードバック、オリビなどの野生動物との出会いを楽しむためにここにやって来ます。さらにガイドを手配すればライオンが生息する区域へ足を踏み入れることもできます。
38平方キロメートルもの敷地面積を誇る自然保護区には約240種の鳥類も生息しており、日帰りで野生動物との出会いやウォーキング、サイクリング、釣り、バードウォッチングを楽しむの場所として人気を集めています。
さらにコーヒーショップを起点に30分ほどの乗馬も体験できます。前もって予約すれば、泊りがけを含めた長時間の乗馬も楽しめます。
野鳥愛好家の方ならサンショクウミワシ、ハシグロカワセミ、オオヤマセミ、ムラサキバンといった水辺の鳥の姿にきっと出会えるはず。また草地に生息するメンフクロウ、シロスジハシボソヒバリ、スジナシタヒバリ、アカノドツメナガタヒバリなどの希少種も観察できることでしょう。
歴史好きなら南アフリカ戦争(アングロ・ボーア戦争とも称されます)当時に英国軍が築いたとされる石の防塁に興味をそそられるに違いありません。ここにはプレトリアを再占領する際に英国軍が砲台を設置していました。
★ご存知ですか?
リットフレイ自然保護区には水を浄化する働きを持つ珍しい泥炭の湿地が広がっています。