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日本の伝統技術を採り入れた ズールー・ルルの陶磁器

クワズールー・ナタール州・ミッドランドにあるズールー・ルル・セラミックアート工房は、地元出身の芸術家が放つ才能と彼らへの支援、セラミック・アーティストであるトレーシー・トンプキンスのビジョンによって創業されました。ここにいる陶芸家は日本で生まれた「楽焼」の技術を採り入れながら、様々な陶磁器を製造しています。

ズールー・ルルのトレーシー・トンプキンスは才能溢れる地元アーティストらととともに、実用品から装飾品まで幅広いラインナップのユニークな陶磁器を世に送り出しています。トンプキンスは南アフリカならではの色合いと多様性に富んだ文化が彼女のインスピレーションの源であるとした上で「才能ある芸術家の卵たちに自分の技術と才能を継承し、アーティストとして生計を立てていく機会を提供することが私の使命です」とズールー・ルルのウェブサイトで語っています。

工房から生まれたサクセスストーリーのひとつに数えられるティム・ドラミニは、トンプキンスの支援も手伝って「ドラミニ」と名付けた小さな陶器の人形を創作。個性豊かな表情を備えた人形たちは、本や籠、果物、水などを頭上に乗せて運ぶ南アフリカの女性をモチーフとしたもので、コーポレートギフトや個人のコレクターアイテムとして大ブレーク。需要の高まりに応えるため、今では7人の仲間とともに制作にあたっています。

トンプキンスは手とへらだけで成形する「手捏ね」と呼ばれる手間隙のかかる手法による陶磁器作りを15年以上続けており、ドラミニや他の仲間たちとともに日本の伝統技術「楽焼」で低温焼成の軟質陶器を制作。「楽焼」による作品には、ろくろを用いて作られた陶器では見られない、独特の光沢とひびが備わります。

ビジネスの拡大に大きく貢献するドラミニ人形に加えて、ズールー・ルルのアーティストはオーダメイドによる実用的な台所用品や可愛らしい日用雑貨の制作にも取り組んでいます。チーズボードやディップ用の器、水差し、容器各種、タパス用器、ワインクーラーなどその種類は80以上にものぼっており、彼らのイマジネーションはとどまることを知りません。

またトンプキンスは人気の高い手コイル状の容器や自身の名を冠した一点物の彫像作品などの創作にも取り組んでいます。

★ご存知ですか?

スールー・ルルのドラミニ人形は南アフリカ航空、アブサ銀行、ビジネストラスト、エイビスといった大企業が催す表彰式の記念品としても採用されています。