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出発進行!クワズールー・ナタール州で体験できる蒸気機関車の旅

南アフリカと言えば豪華列車のザ・ブルートレインやロボスレイルが広く知られていますが、クワズールー・ナタール州で蒸気機関車による小旅行が体験できるのをご存じですか?
ダーバン近郊に拠点を構えるウムゲニ鉄道は古い蒸気機関車を数多く保有し、熱心に整備を続けながら、遠い過去へタイムトリップしたかのようなノスタルジックでユニークな蒸気機関車の旅を提供しています。

この蒸気機関車はダーバンとピーター・マリッツバーグの間に位置する内陸部の町、クルーフとインチャンガの駅の間を毎月最終日曜日のみに運行しており、片道約45分ほどの運賃は180ランド(約1,900円)。千の丘の谷(Valley of a Thousand Hills)の間を縫ってのんびり走る蒸気機関車の車窓からは風光明媚な農作地や渓谷の景色が楽しめます。

蒸気機関車が走るこの線路は1800年代後半に敷設されたもので、現在利用されている線路としては南アフリカで最も古いもののひとつ。また1895年に建てられたコロニアル様式のインチャンガの駅舎は植民地時代の雰囲気を体感できる貴重な歴史建造物でもあります。

ダーバン寄りに位置するクルーフ駅からの出発時間は午前8:30と午後12:30。どちらも、インチャンガ駅を経由し、出発値店のクルーフに引き返します。

インチャンガ駅では、香り豊かな淹れ立てのコーヒーと軽食を片手に、南アフリカならではの手工芸品が並ぶクラフトマーケットで散策が楽しめます。またクルーフ駅帰着後は駅近郊のレストラン、ザ・クルーフ・ストーカーズ・アームズでパブ料理が味わえます。

1982年に設立されたウムゲニ鉄道は非営利団体で、余剰金を活用しながらクワズールー・ナタール州の蒸気機関車の整備や貴重な鉄道関連アイテムの保存に取り組んでいます。南部アフリカ鉄道組合ナタール支部に所属していた熱心なグループへ機関車が寄贈されたことがきっかけで誕生したウムゲニ鉄道には、設立後にも旧南アフリカ鉄道から機関車や客車が寄贈されていると同時に廃棄場での買い付けもおこなっています。

1984年、元ニュージャーマニー発電所を起点に初めて運行されたウムゲニ鉄道の蒸気機関車には乗客80人が乗り合わせました。そして30年以上が経過した今も、ウムゲニ鉄道の蒸気機関車はボランティアの協力によって運行を続けています。

ウムゲニ鉄道の蒸気機関車に関する詳細は、以下のウェブサイト(英語)
http://www.umgenisteamrailway.co.za/index.phpに掲載されています。

★ご存知ですか?

蒸気機関車は英語でSteam Locomotiveと言い、日本ではこの頭文字をとって「SL(エスエル)」と呼ばれています。蒸気機関車が世界で初めて走行したのは1804年とされています。