Spot 南アフリカ観光スポット

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クワズールー・ナタール州のサウザンドヒルズ渓谷

息をのむほど美しいサウザンドヒルズ渓谷(Valley of a Thousand Hills)はダーバン、そしてズールー王国として知られるクワズールー・ナタール州が誇る見どころのひとつ。多様性に富んだこの地域には贅沢にくつろげる素朴な暮らしと、いにしえの先住民文化が混在しています。この渓谷には数世紀にわたってズールー族が暮らし、多くの人が今なお伝統的な生活を営んでいます。

ダーバンの中心部から車で僅か30分ほどの地点にあるこの場所は、手つかずのままに残る自然と野生動物、素晴らしい景色、美味しいワインと食事、そして心暖まる素朴なもてなしなどで溢れ返っており、誰もが楽しく休暇を過ごせる場所として親しまれています。この渓谷の名称は、はるか彼方に望むドラケンスバーグ山脈から暖かいインド洋へと注がれるウムゲニ川(Umgeni River)の流域に数千もの丘が連なっていることに由来しています。

この土地を訪れる際にはできるだけ多くの時間を確保して、ゆっくり散策しながら様々な魅力を堪能しましょう。インド洋の海岸線に点在する美しいビーチや、緑豊かな郊外、村の中心部が設けられた谷を見下すミッドランドの丘は、温暖な気候とともに、いつでも来訪者を歓迎してくれます。

街の周辺にはスパやB&B、贅沢な料理が楽しめるレストラン、洗練されたショッピングセンター、アウトドア・アドベンチャー施設、この地方独自の美術品や工芸品が並ぶショップなど、充実した休暇を快適に過ごすのに欠かせない施設が全て整っています。エテクウィニ(eThekwini)とも呼ばれる海辺の街ダーバンと州都ピーターマリッツバーグ(Pietermaritzburg)の間に位置するこの地域は、数多くの美術品や工芸品、骨董品店を覗きながら、ゆったりと贅沢な時間を楽しむのに最適です。

また、ここでは毎年6月に世界的に有名なコムラッズ・マラソン(Comrades Marathon)、10月には同じコースでアマショバ自転車レース(Amashova Cycle Race)、谷間を抜って激しく流れるウムゲニ川では毎年2月に体力自慢の挑戦者の力量が試される過酷なドゥシ・カヌー・マラソン(Dusi Canoe Marathon)が開催されています。

さらに、ここには国内最高峰の料理学校のひとつで、世界トップクラスのシェフを多数輩出しているサウザンドヒルズ・シェフ・スクールや注文生産の木製家具メーカーであるシェルドン(Shelldon)の拠点、サウザンドヒルズ野鳥公園(1000 Hills Bird Park)があります。土曜の早朝にはアサゲイ(Assagay)という町でショングウェニ・ファーマーズ・マーケット(Shongweni Farmers’ Market)が催されています。昼にかけて様々な催しで賑わうマーケットへは、エネルギーを満タンにしてお出かけください!

そして、数世代にわたって渓谷周辺での暮らしを続けてきたズールー族の文化村を訪れずに、ここを離れるわけにはいきません。文化村では南アフリカ最大の部族に数えられるズールー族が育んできた伝統文化に出会えます。フェズール・サファリパーク(Phezulu Safari Park)では伝統的な踊りやカルチャーパフォーマンスを楽しめる一方、サウザンドヒルズ・アート&クラフト・ビレッジ(1000 Hills Arts and Crafts Village)では工芸品や骨董品のショッピングが堪能できます。

1世紀以上前にローマカトリックの修道士によって設立されたマリアンヒル修道院(Mariannhill Monastery)は印象的な建築物で、素晴らしいアートギャラリーが併設されています。電車マニアにはたまらないウムゲニ・チューチュー(Umgeni Choo-Choo)蒸気機関車は、毎月最終日曜にクルーフ駅(Kloof Station)を出発の後、渓谷を走り抜けてインチャンガ(Inchanga)駅に到着。ランチを楽しんだ後に同じ線路で引き返します。

アサゲイ、スプリングサイド(Springside)、クランツクルーフ峡谷(Krantzkloof Gorge)の自然保護区では、都会の喧騒を離れてリフレッシュするための貴重な時間が過ごせます。アドベンチャー好きな方にはインチャンガやモンテシール(Monteseel)でのパラグライダーやロッククライミング、ギバ峡谷マウンテンバイク公園(Giba Gorge Mountain Bike Park)でのマウンテンバイクなどのアクティビティがおすすめです。

ヨーロッパからの入植者の定住の地として、そして独特のアイデンティティと伝統が息づくズールー文化の故郷として、サウザンドヒルズ渓谷には豊かな遺産が残されています。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
サウザンドヒルズ渓谷観光局(Valley of a Thousand Hills Tourism)
電話:+27 31 777 1874
Eメール:thtouris@iafrica.com

◆アクセス
ダーバンからN3号線を内陸へ向かい、ダーバンとピーターマリッツバーグの中間点あたりに数多く設けられている標識に従って進んでください。

◆周辺地域
ショングウェニ・ダム&動物保護区(Shongweni Dam and Game Reserve)にはブッシュバック、ヌー、サイ、キリンなどの大型動物が観察できるハイキングコースが設けられています。癒しをお求めの場合にはクルーフ(Kloof)にあるマカランガ(Makaranga)とクローハースト(Crowhurst)にあるスパ施設がおすすめ。

◆ツアー
パインタウン(Pinetown)近くのマリアンヒル修道院には、地元出身のアーティストによる作品が所蔵されたギャラリーと修道院の豊かな歴史を紹介する博物館が併設されており、ガイド付きのツアーが催行されています。

◆周辺情報
タクシーやバスなどの公共交通機関もありますが、自分のペースで自由に散策するにはレンタカーを利用するのが最も便利。

◆持ち物
季節を問わず帽子と日焼け止めは用意すること。

◆宿泊施設
渓谷周辺に広がる緑豊かな郊外には可愛らしいB&Bや心地の良く滞在できる自炊式のレンタルコテージが数多くあります。

◆イベント
5月にはクワズールー・ナタール交響楽団・合唱団によるコンサートがマカランガ・ガーデン・ロッジ(Makaranga Garden Lodge)で数回にわたって開催。

◆おすすめの買物アイテム
道路沿い数多く並ぶ露店では革製品、ガラス製品、ビーズ製品、木製品、骨董品などが販売されています。

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★ご存知ですか?

ウムゲニ・チューチュー蒸気機関車は、1830年代の開拓時代の幌馬車が走った道のりを進みます。