Spot 南アフリカ観光スポット

Spot 南アフリカ観光スポット

文化遺産マプングブエで“新たな“古代史を再発見

リンポポ州にあるユネスコの世界遺産マプングブエは、かつて200カ所もの小さな村に囲まれたスワジランドほどの面積を擁する国の首都だったと言われています。

ヨーロッパが暗黒の時代とチンギス・ハーンの横行に瀕していた1050〜1270年まで続いた、マプングブエ王国に由来する遺跡の数々を考古学者たちは長期にわたって研究しています。中にはこの地を襲った小規模の氷河期が王国を滅ぼしたことを示す証拠も存在しています。マプングブエの崩壊後、要塞化されたジンバブエ (モノモタパ帝国の首都) が間もなく誕生しました。マプングブエは多くの財宝を失いましたが、プレトリア大学の考古学者たちは財宝はまだ残されていると推測し、発掘作業が継続。その結果、座った姿勢や胎児のように丸まった姿勢で横たわる人骨が発見されした。これらの多くにはビーズ、アイボリー、動物の骨、そして壺などの人工物が添えられていました。また丘上にある墓からは、遺体とともに膨大な量の金が見つかっていることから、それらは王族のものである可能性が高いとされています。

マプングブエの遺跡が展示されている博物館は見学可能で、最も純度の高い金の加工物であるサイの小さなフィギュアは、現在プレトリア大学で大切に保管されています。

書籍「マプングブエ、南アフリカの王冠と宝石」の著者であるシアン・ティレーは「マプングブエで発見されたビーズはインド、エジプト、東南アジア、中東で作られたものと考えられる」と述べています。このことは今日の国際貿易と比べても遜色のない商業ネットワークが実際に存在していたことを示しています。マプングブエへの訪問は古代史を自分の目で確かめられる貴重な体験となります。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
南アフリカ国立公園局予約センター(SA National Parks reservations)
電話:+27 12 428 9111

マプングブエ国立公園(Mapungubwe National Park)
電話:+27 15 534 2014

モパネ・ブッシュ・ロッジ(Mopane Bush Lodge)
電話:+27 15 534 7906
Eメール:mopanebushlodge@limpopo.co.za

◆アクセス
N1号線を北上しリンポポ州のムシナ(Musina)方面へ進んだ後、R572号線を西へ。約90km進んだ辺りに公園入口が見えてきます。

◆ベストシーズン
3〜10月は過ごしやすい陽気。真夏にはかなり気温が上がることがあります。

◆おすすめのツアー
公園内のセントラルオフィスで要予約のマプングブエ・ヒル(Mapungubwe Hill)へのウォーキングツアー。

◆周辺の散策
公園の魅力を堪能するには車が最適。動物を探し求めて走るゲームドライブも楽しめます。

◆料金
キャンプ場では1泊約200ランド、コテージに宿泊の際は1泊950ランドから。

◆滞在期間
朝のマプングブエ・ヒルへのツアーに参加するなら最低2泊は必要。

◆持ち物
アウトドア用品、ジャケット、帽子などアフリカの低木地帯での標準的な服装など。

◆宿泊施設
キャンプ場やサファリテントで夜を過ごせる他、豪華なシャレーやブッシュロッジなどでの宿泊も可能。公園に隣接するマポネ・ブッシュ・ロッジ(Mopone Bush Lodge)では様々なツアーも提供しています。

◆食事
低木地帯での食事に欠かせないブラーイ(南アフリカ流バーベキュー)が楽しめます。

null

★ご存知ですか?

西暦1200〜1300年、マプングブエ王国は中国、インド、エジプトとの金や象牙の取引を中心とした貿易拠点として栄えました。