色彩と文化が混在するムプマランガ州のンデベレ・ビレッジ
ムプマランガ州で暮らすンデベレ族は色鮮やかに塗られた伝統家屋とカラフルな民芸品で広く知られ、南アフリカの観光ポスターやガイドブックなどにたびたび登場しています。ンデベレ族が手がける色鮮やかな幾何学模様や伝統衣装はアフリカでも特に目を引くもので、ンデベレ村ではこれら独特の伝統文化を間近に触れることができます。
ムプマランガ文化の中心地にあるシヤブスワ(Siyabuswa)という小さな街にあるコンドワナ文化村(Kghodwana Cultural Village)では、1000年にわたるンデベレ族の歴史を辿ることができます。この地域の人々はクワズールー・ナタール州で暮らすズールー族やジンバブエのンデベレ族と言語学的に近い関係にあります。
ンデベレ村では体験ツアーへの参加をはじめ、ブレスレットやネックレスなどのアクセサリー、乾燥させた草で編んだマット、ビーズで飾られた毛布などの手工芸品のショッピングが楽しめるとともに、ロイヤル・クラール(Royal Kraals)へ足を伸ばせば既婚女性が自身の富を示すために足首と首に着ける重厚な真鍮製のアクセサリーリングを間近に見ることができます。
住居の外壁などに三角形や四角形の色鮮やかな幾何学模様を描くのは伝統的に女性の役割。ンデベレの伝統技術は母親から娘へと受け継がれており、模様の形は複雑なビーズ細工からヒントを得ています。
見事に修復されたボッチャベロ宣教所(Botshabelo Mission Station)にも一見の価値あるンデベレ村があります。ここは1800年代の半ば、難を逃れた南アフリカの初期キリスト教徒が集まって教育を受けた場所。このンデベレ村は豊かな色彩を放つ「屋外で生きるミュージアム」を形成しています。
また世界的に知られるンデベレ・アーティスト、エスター・マラング(Esther Mahlangu)の実家に描かれた色彩豊かなアート模様やビーズの装飾が施された少女用エプロン、鮮やかな色遣いの毛布やビーズ細工などは絶対に見逃せません。そして既婚の女性を見つけたら、その素晴らしい伝統衣装について、あれこれと訊ねてみてください。
観光に疲れて喉が乾いたら、村から道路を隔ててすぐの場所にある、南アフリカ最北部のワイナリー、ループスプロイト・ワイン・エステート(Loopspruit Wine Estate)へぜひお立ち寄りください。
【旅の計画に役立つヒントと情報】
◆問い合わせ先
コンドワナ文化村(Kghodwana Cultural Village)
電話:+27 13 930 7046
Eメール:khobongo@mtg.gov.za
ボチャベロ宣教所(Botshabelo Mission Station)
電話:+27 13 245 9900/11
◆アクセス
コンドワナ文化村はブロンコーストスプロイト(Bronkhorstspruit)から北へ32kmの地点にあり、ヨハネスブルグ/プレトリアからの所要時間は車で1時間。ボシャベロ宣教所へはヨハネスブルグ/プレトリアからN4号線を走り、R35号線に乗り換えてフロブレールスダル(Grobersdal)方面へ向かいます。ミデルバーグ(Middelburg)から12km進むと左手にボッシャベロの標識が見えてきます。
◆訪問時間
コンドワナ文化村は月〜金曜日の午前8時から午後4時まで、ボッシャベロ宣教所は毎日午前6時から午後6時まで営業しています。
◆周辺の散策
村へ行くには車が必要。村では徒歩によるツアーが催行されています。
◆宿泊施設
ボッシャベロには自炊式の宿泊施設があります。
◆食事
コンドワナ文化村では3日前までに予約すれば、ンデベレの伝統料理が味わえます。
◆おすすめの買物アイテム
南アフリカで最もカラフルなビーズ細工や美術品、手工芸品など。
★ご存知ですか?
現在のンデベレ族の王である、マコスウォンケ2世は、南アフリカに6人いる君主の1人。