Spot 南アフリカ観光スポット

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ウィットサンド自然保護区

北ケープ州のウィットサンド自然保護区(Witsand Nature Reserve)はエコツーリズムを満喫する絶好の旅行目的地。地質学と気候偏差の興味深い組み合わせによって、砂漠の砂が「唸り声」を発します。この自然現象はグリーン・カラハリ(Green Kalahari)に潜む、とっておきの秘密とされています。大自然が広がるアフリカの大地では美しい鳥類や乾燥地帯に生息する様々な野生動物が観察できます。

カラハリの錆びたような赤い砂と、「唸り声」を発するウィットサンド自然保護区の白い砂の砂丘は、対照的な色合いと相まって不思議な自然現象を魅せてくれます。

ウィットサンドの青白い砂丘は砂の下に埋まった小さく孤立した丘から生成されたと言われており、そこから湧き出た天然の貯水池が数百万年の時をかけて徐々に砂丘の弁柄に浸み出し、赤い砂丘を白く変化させたと言われています。

Brulsandと呼ばれるウィットサンドの唸る砂は、無数の砂粒が互いにこすれ合って反響することによって音を発しています。この自然現象は、暑く乾燥した時に発生します。カラハリのウィットサンドの気候は通年で温暖ですが、この不思議な唸り声を耳にするには、夏に訪問するのが最適。ゴロゴロと鳴るような独特の音を聞くには、砂丘に近づかなくてはなりません。

ウィットサンドで観察できるもうひとつの自然現象は、夏の雷雨に伴って頻繁に発生する白い砂丘での落雷。高地に地下水面があり、砂丘の標高が高いため、雷が落ちるとガラスのような砂の管、フルグライト(閃電岩)が形成されます。

唸り声を発する砂丘へのドライブやガイドツアーは、ウィットサンド自然保護区で体験できるツアーのほんの一端に過ぎません。保護区内にはミーアキャットやセンザンコウ、ツチブタといった小動物が多数生息しています。またレッドハートビースト、スプリングボック、クードゥー、オリックスなどの大型レイヨウも目にすることができます。さらに夜間のゲームドライブではヤマアラシやツチオオカミ、オオミミギツネ、ケープギツネ、ジェネット、トビウサギ、フクロウなどに出会える機会も。砂丘探索の合間には北ケープ州の澄み切った空を堪能するガイド付きの天体観測ツアーもおすすめです。

カラハリのウィットサンドでは、植物がまばらに生えているようにしか見えませんが、乾燥地帯特有の低木植物が主に3種類生息しており、170種類以上の鳥を誘っています。保護区の植物観察ツアーではウィットサンド固有の植物相について詳しく学ぶことができます。

ウィットサンド自然保護区はゆったりしたペースで手つかずの大自然を堪能するのに理想的な場所であると同時に、アドベンチャー好きにも人気を博しています。四輪駆動車で疾走する過酷なルートや、ハイキングコース、サイクリングコースが設けられているのに加えて、砂丘を滑走するサンドボードのレンタルも用意されています。

ウィットサンドで耳にする砂の唸り声をはじめとした大自然の魅力は、忘れることのない南アフリカ旅行の思い出となるに違いありません。

【旅の計画に役立つヒントと情報】

◆問い合わせ先
ウィットサンド自然保護区
電話/FAX:+27 53 313 1061/2
携帯電話:+27 83 234 7573
Eメール:witsandkalahari@gmail.com

◆アクセス
ヨハネスブルグからウィットサンド自然保護区までの所要時間は車で約8時間。N14号線をフライバーグ(Vryburg)経由でクルマン(Kuruman)方面へ向かいます。45km先のカトゥ(Kathu)に向かい、カトゥからは27km先のオリファンツフック(Olifantshoek)を目指します。オリファンツフックからはアッピントン(Upington)に向かってN14号線を4kmほど進んだ地点で、ウィットサンドに向かって左折。ウィットサンドまでは砂利道で75kmほどの道のりとなります。空路の場合はアッピントンかキンバリーへのフライトを利用し、空港からレンタカーでウィットサンドへ。いずれの空港からも車での所要時間は約3時間。なおウィットサンドにはガソリンスタンドはありませんのでご注意ください。

◆ベストシーズン
砂の唸り声を聞くには9〜4月が最適。ただしこの時期は暑さが非常に厳しくなることがあるので注意が必要。

◆地域周辺
カトゥのラクダ草の森、クルマンでは恒久的オアシス「ジ・アイ(The Eye)」、ゴルフ場、モファット宣教教会(Mofatt Missionary Church)などが見どころ。

◆周辺情報
四輪駆動車、または車高が高いセダンなどが必要。

◆料金
宿泊施設には一泊1人約100ランドのキャンプ場、160〜440ランドの自炊式シャレーなどがあり、約1,500ランドのオールインクルーシブの宿泊パッケージ(移動は除く)も提供されています。

◆滞在期間
少なくとも2泊。

◆持ち物
砂漠の気温は極端に変化することがあるので、これに適応できる服装を準備すること。白い砂の照り返しにより重度の日焼けを負う可能性があるので、日差しを防ぐ服装と紫外線防止力の高い日焼け止めを必ず用意してください。冬の夜にはかなり冷え込むこともあります。

◆食事
オールインクルーシブの宿泊パッケージを利用の際には一日3食用意されます。自炊式の宿泊施設を利用する場合には十分な生鮮食品などの食料や飲み物の持ち込みが必要です。

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★ご存知ですか?

伝説によると、英語で「R」の文字が含まれる月にだけ砂丘は唸り声を発するそうです。