ケープタウンの観光名所でユネスコ世界遺産にも登録されているロベン島は、今年11月に南アフリカで開催されるG20サミットの準備の一環として、2025年6月16日から9月1日まで全面的に臨時休業となります。

アフリカ初のG20サミット開催に際して、議長国を務める南アフリカは参加各国の首脳など関係者をロベン島に招く計画を進めており、臨時休業期間中には主要な施設の保守点検や改修工事などが行われます。

ロベン島はネルソン・マンデラ元大統領をはじめとした反アパルトヘイトの活動家が収容されていた元刑務所。南アフリカで次世代の政治指導者となる英雄たちは屈辱的な状況に置かれていたものの、新生南アフリカ誕生へ向けての希望を捨てることなく、多くの議論と話し合いを重ねました。そして1999年、ユネスコはこの場所を「信念と精神の強さを証明する地」として世界文化遺産に登録。現在はケープタウン沖に浮かぶ島全体が博物館として一般公開されており、マンデラが収監されていた独房なども見学することができます。

参加各国の首脳らによるロベン島への訪問は、アフリカ大陸で初めて開催される今年のG20サミットを象徴するハイライトのひとつで、南アフリカが誇る歴史遺産の魅力を世界に向けて発信する絶好の機会となります。そして営業再開時には刷新された施設とともに、より充実したロベン島への観光体験が楽しめるようになります。