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色彩豊かなンデべレ文化

カラフルなンデベレ族の衣装と印象的な住居デザイン。

ンデベレ族の文化は南アフリカで最もユニークな文化のひとつに数えられます。女性は民族衣装にカラフルで洒落たデザインのビーズのアクセサリーを身に付けるとともに首回りや腕、足元には幾重ものリングを飾るなどして、アーティスティックでひときわ目を引くファッションを楽しんでいます。ンデベレ族のトレードマークとも言えるのは、住居に描かれた幾何学的模様の壁画アート。このような視覚的特徴によって、ンデベレ族は誰にでも容易に、かつ瞬時に認識することができます。

南アフリカのンデベレ族の起源に関する詳細は未だに解明されていませんが、一般的には400年ほど前にムジ酋長とともに、現在のクワズールー・ナタール州からプレトリアの北東部に移り住んだと言われています。

移住先の地ではソト族やツワナ族と平和に暮らしながらも、独自のンデベレ語や祖先が残した習慣は受け継がれていきました。そして19世紀後半、ンデベレならではの独特なビーズ作品とスタイルを取り入れた女性を頻繁に目にするようになりました。

ンデベレ族の女性が身にまとう美しい衣装やアクセサリーには年齢や社会的地位、好みの色などが反映されています。小さな女の子用の前掛けから既婚女性ための色鮮やかな祝祭用のブランケットや華麗なコスチュームに至るまで、ありとあらゆるものを通じてンデベレは美的文化を主張しています。

中でも特に目を奪われるのは首や腕、足に飾られたビーズのアクセサリー。印象的な幾何学模様で彩られたスカートや頭飾りなどを際立たせるアクセサリーは、壁画アートにもインスピレーションを与えているにちがいないと言われています。時として殺風景なハイベルド(Highveld)東部の土地に活気をもたらす色鮮やかな壁画アートは、母から娘へと受け継がれています。

壁画アートは抽象的な三角形と長方形をベースとしながら、飛行機や車のナンバープレート、テレビのアンテナを彷彿とさせる現代的モチーフを目にすることもあります。特筆すべき点は、ンデベレ・アートに下書きなどは存在せず、定規のような道具も一切使用することなく、全てがフリーハンドで描かれているということ。ンデベレ・アーティストとして最も著名なのは、国際的にも称賛されているエスター・マラング(Esther Mahlangu)で、彼女はBMW社の依頼で車をキャンバスに見立ててアートペイントを施したり、南アフリカのボシャベロ歴史民族村にあるンデベレ屋外美術館の壁画といった作品を残しています。

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★ご存知ですか?

ンデベレ族は牛の皮で覆われ、直立の状態で牛を飼うための囲いの中に埋葬されます。